長期業績レポート(住友大阪セメント、太平洋セメント)

長期業績レポート

5232 住友大阪セメント
5233 太平洋セメント

メモ

日本のセメント業界には太平洋セメント、宇部三菱セメント(非上場)、住友大阪セメントの大手3社があり、太平洋セメントのシェア30%を筆頭に、上位3社でシェア80%を占める寡占化の進んだ業界です。

出典:決算発表資料

セメントはコンクリートなどの原材料になるので、需要が建設投資とリンクしていることが想像できます。統計を見てみると、予想通りに需要は1990年度バブルの8600万トンをピークに、2015年度には4300万トンまで半減しています。バブルが終わってもしばらくは熱狂が忘れらずに増産を続けてしまい、生産量がピークを迎えるのは1996年度です。このころはセメント会社にとって厳しい経営環境だったことでしょう。各社の社史をみていると、この頃に大型合併が起きています。需要が半減する中、生産設備も統廃合が進んでいる業界だという印象を受けます。

出典:セメント協会 http://www.jcassoc.or.jp/cement/1jpn/jc5.html

セメントの製品特性

1、原料が国内調達できる(出典:セメント協会
2、輸入量が少ない >なぜ?
3、国内で需給バランスしないから、仕方なく輸出している >大きな輸出先は、シンガポールとオセアニア

セメント輸出先 (出典:セメント協会)

昨日紹介したガラス業界と比較して欲しい(関連投稿)。ガラス業界は次のような負の連鎖に悩んでいる。

中国企業が増産 > 中国国内の需給バランスが崩れる > 中国企業が操業度を維持するために輸出を始める > 世界中のガラス価格が低下 > 世界中のガラスメーカーの収益を圧迫

セメント業界も、中国の建築ラッシュが一巡した段階で中国産セメントのダンピングが始まりそうなものだが、現実には輸入はほぼない。次のような疑問に納得できる答えを得ることができ、セメントを統廃合が続くローカル産業と捉えることができれば、投資チャンスは訪れるのかもしれないなと思った。

過当競争を続けた日本国内のセメント価格が国際的に安いからなのか?
どこから買っても一緒と思うセメントにも商品差違があるのか?例えば、日本での建築基準法クリアにはある品質以上のセメントが必要とか。

答えを知っている方、是非教えてください!

Happy Investing!!

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