砂漠に咲く花を求めて

砂漠に咲く花を求めて

投資で稼ぐために必要なことは、「将来の価値 > 市場価格が織り込んでいる価値」 となることです。例えば、PER240倍以上で取引されているAmazonは、最低でも今後10年間は年率20%成長が続くという前提(1.20% ^ 10yr = 約6倍なので、10年後のPERが40倍に低下する) を織り込んだ市場価値になっていると感じます。

仮にAmazonが今後10年間、年率15%成長(約4倍)を達成した場合、普通の企業にとっては夢のような好成績でも、Amazon株の価値は下落する可能性が高いと思います。年率15%という現実が、年率20%という期待値を下回ってしまったからです。

期待値の低い業界を探そう

多くの投資家は、業界の期待値と企業の期待値を同じものとして捉えがちです。確かに、ここ数年の建築業界のように多くの企業が追い風の恩恵を受けている場合もあります。また、原油価格が値上がりすれば、電力会社はどこも燃料価格の高騰で苦しみます。

しかし、稀に見通しが悪いと一般的に思われている業界に勝ち組企業が現れることがあります。業界の見通しが悪い=企業への期待値も低い ことから、大きく儲けるチャンスになることがあります。私の前職キャピタル・グループには、この投資戦略の達人がいました。

事例1:ワインの栓に使うコルク業界が苦しんだ時期があります。原因は、オーストラリア産ワインなどが、プラスチック系やスクリューキャップを使い始めてコルク需要が減少>価格下落したためです。こうした事業環境で起こるのは、淘汰による寡占化です。結局、コルク栓を作っていたトップシェアの会社は、より大きなシェアを獲得し、結果的に価格決定力も強くなるというおまけまで付いてきました。コルク業界は全部ダメだ!と見境なく売られていく環境で、冷静に個別企業を見極められるかがポイントになりそうです。

事例2:アメリカの住宅と言えば絨毯が定番でしたが、いつしかフローリングが流行しました。すると、コルクと全く同じことが起きました。絨毯の需要が減少>価格下落によって、業界再編が起きたのです。こうなると体力勝負なので、たいていはトップシェア企業がより強くなって帰ってきます。

狙うべき業界のポイント

どんな業界でも苦しんでいればよいというわけではありません。特に望ましいのは、プレーヤーが多く寡占化が道半ばであることです。トップ企業が10%シェアであれば、将来的に25%になることで、市場縮小を跳ね返すイメージは持てます。しかし、既に50%以上のシェアを獲得している企業であれば、業界縮小の影響をシェアアップで挽回する余地は残されていません。

私は、このような業界を常に探していますので、見つけたらすぐにご連絡をお待ちしています。一緒に投資アイディアについて考えましょう。

Happy Investing!!

 

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