今の私の考えは、上記The Passions and the Interestsを書いたアルバート・ハーシュマンという経済学者に近いものです。人間の男には動物的本能として、他の雄を倒し、できるだけ多くの雌を囲って子孫を残したいという純粋な欲求があると思います。しかし、個別最適が全体最適に一致するとは限りません。ホモ・サピエンスが身体的能力に勝るネアンデルタールなど他の類人猿に対して優位に立てたのは、身体的能力が弱いが故に集団で協力することを覚えたからだと言う説もあるようです。上記ハラリ氏のサピエンス全史などはこの立場だと理解しています。つまり、人間社会の歴史とは、いかに動物的欲求を抑えて集団活動を維持していくかというものだということです。
I think I’ve been in the top 5% of my age cohort all my life in understanding the power of incentives, and all my life I’ve underestimated it. Never a year passes that I don’t get some surprise that pushes my limit a little farther. – Charlie Munger