一般的な個人投資家の脱線コストがDalbar社の調査のとおり、年率1.5%だったとすれば、500万円を運用している人には、年間500万 x 1.5% = 7.5万円の脱線コストが発生しています。この脱線コストは複利で効いてくるので、1年目で7.5万円のコストは、20年後にはその数倍に膨れ上がっていることでしょう。年間7.5万円の脱線コストを削減するために、年間5万円は妥当ではないですか?資産運用アドバイザーとは、そういうご提案です。
今の私の考えは、上記The Passions and the Interestsを書いたアルバート・ハーシュマンという経済学者に近いものです。人間の男には動物的本能として、他の雄を倒し、できるだけ多くの雌を囲って子孫を残したいという純粋な欲求があると思います。しかし、個別最適が全体最適に一致するとは限りません。ホモ・サピエンスが身体的能力に勝るネアンデルタールなど他の類人猿に対して優位に立てたのは、身体的能力が弱いが故に集団で協力することを覚えたからだと言う説もあるようです。上記ハラリ氏のサピエンス全史などはこの立場だと理解しています。つまり、人間社会の歴史とは、いかに動物的欲求を抑えて集団活動を維持していくかというものだということです。
I think I’ve been in the top 5% of my age cohort all my life in understanding the power of incentives, and all my life I’ve underestimated it. Never a year passes that I don’t get some surprise that pushes my limit a little farther. – Charlie Munger