日本でもニュースになるほど過酷な中国の受験競争、現地で中国人ガイドを雇ってその実情を聞いてみた。まず小学校、中学校は戸籍と住所によって学校が決まる。中国では大学まで公立の方がレベルが高いそうで、小学校、中学校受験は基本的になし。高校は上海中心部の8区ごとに地区の公立高校受験があり、最後の全国大学受験へとつながる。

中国人ガイドに教育事情を知りたいとお願いしたら、中学3年生の娘さんを朝学校に送っていくところから同行できることに。このガイドさん、娘をより評判の良い中学校に通わせるために、祖母の住所を借りて学区を変更しているため、車で送迎が必要。朝7時待ち合わせて、始業が7時半と早い。そこから午後6時半まで中学校で勉強。部活ではなく、机上学習。高校入試に体育科目があるそうで、運動するのはそのため。帰宅後も午後11-12時まで勉強が続くそうだ。週2回は大学生を家庭教師に雇っているらしい。日曜は塾に朝8時から午後4時まで。土曜の少し朝が遅いらしいが、やはり勉強。学校まで送る車中で娘さんと少し話したが、疲れていると。いつまで勉強するのかと。高校に入っても大学受験に向けて勉強が続く。上海の戸籍を持っていても十分に大変そう。激烈な受験戦争の弊害として、子供のバーンアウト、自殺も増えているそうだ。中国の報道統制でなかなか表沙汰にならないのかもしれないが、現実逃避して「寝そべり族」になりたくもなるだろう。これだけの勉強量で鍛えられているから、最近中国人が日本に移住して、日本語を一から勉強した上で東京大学を一般受験して合格していると聞いても驚かない。ベースの勉強量が圧倒的に違う。
2021年に中国で営利目的の塾産業を規制する方針が発表されて上場している教育企業の株価、例えば最大手の新東方集団(New Oriental)が急落する事態になったが、現地の人に聞くと何も変わっていないとのことだ。今回のように、需給がバランスしている場所が気に入らないからと供給側だけで均衡点を調整しようとしても、まずうまく行かないということだろう。大学受験をゴールとする中国の教育システムという需要側を変えることなく、持続的な均衡点の変化はなしえない。

受験改革の一環として体育教科を取り入れたら、体育を教える塾が増えただけ。小学校低年齢の子がショッピングモールに入っているこうした塾の一つで走り方の個別指導を受けていて、その間に小太りお父さんはスマホにくぎ付けになっている姿がシュールだった。
















