カナダ新聞の家計相談事情

Globe and Mail
2026年8月29日 B10ページ

カナダの一級紙と認知されている、Globe and Mailを紙面購読しています。週1回、実際の家族からの家計相談が掲載されます。日本の新聞との大きな違いは、(1)相談が具体的であることと、(2)記事が長いこと。紙面1ページ 読み応えがあります。

カナダの家計相談を見ていて驚くのは、資産額の大きさです。今週の相談者は、52歳、49歳、19歳、17歳の4人家族。資産額は住居(CAD1.6mm)含めてCAD5.77mm(約6.6億円)。負債は住宅ローンがCAD225,000(約2600万円)のみ。カナダの住宅価格は2022年まで過去50年以上あがり続けてきたので、その恩恵は大きいでしょう。仮に20年前(夫婦32歳、29歳)に購入していた場合、約3倍に値上がり。6千万円で購入した住宅の現在価格が1.8億円。しかし、それ以外にも約5億円の資産を気付いているのです。

Canada Home Prices
https://www.macrotrends.net/datasets/3638/canada-home-prices

現在の手取り月収は夫婦で約CAD25,000(約290万円)。世帯手取り年収は約3500万円と高額に感じます。カナダの所得税率は最高50%と低くはないので、二人合わせて年収5000万円だそうです。この家族を新聞で取り上げるということは、読者にとって参考になる、親近感を感じられる水準だという判断なのでしょうか。

相談内容は、「5年以内にリタイヤしたいが、豊かな老後資金を確保した上で十分な遺産を残せるか」というもの。彼らの定義する豊かな老後とは、毎年1200万円(インフレに合わせて増加)使える状態だそうです。日本のメディアで、老後資金が2000万円で足りるか足りないかと議論していますが、議論の前提(どのような老後を送りたいか)や金額水準が違いすぎて、面白いなと思いました。